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「あ、そうそう。
これを渡しておかなくちゃね」
理事長は俺に紙袋を渡し、
「中は制服だからね。
サイズは合ってるはずだから、その敷居の向こう側ででも着替えると良いよ」
と付け足した。
……………
その後、俺はティアに「少しシャフトぼーやと話がある」と追い出され、只今入学式が行われているという体育館に向かっている。
ティアはイヤリングに戻れば、自動的に俺の耳に転送されるから、ほっておいても大丈夫だ。
理事長に地図を貰ったので、道に迷う事はない………と思いたい。
………えぇーっと、ここを右に曲がって…次が………?
男子生徒が2人に女子生徒が1人、廊下の端ってっていうか階段の物陰で何か話している。
顔付きと3人の様子から推測すると………あの女子生徒は確実に男子生徒2人に絡まれてるね。
学院内でナンパとか、世も末だねぇ~。
…………おっ!男子生徒2人が女子生徒の両腕を掴んで壁に突き付けた。
そろそろヤバいな。
こういうのってさぁ~………やっぱり助けないといけないのかな?
俺の体は俺自身の返事を待つ前に動きだしていた。
…………まったく、困ったものだ。
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