学院 ~Great Uproar High School~

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不良2人はあろう事か、自分達の発言と行為を全て忘れたかの様に、私がビンタした事を種にし執拗に遊べ、遊べと言ってくるのです。 私は走ったせいで疲れ果てた体から力を絞り出し、「そんなに遊びたいなら小等部にでも行ってなさい!」と吐き捨て、もう一度ビンタしてやったのです。 そして、激昂した不良は私の両腕を掴み、片手で手を抑えつけ、魔法で刀を出してこう言いました。 「俺様に逆らうとどうなるか、痛みでわからせてやる」 もう1人の不良もほぼ同型の刀を取り出し、同じく私に突き付けます。 私は痛みを覚悟し、キツく目を閉じる。 私に刃が触れようとした時だった。 ガキッ… キイィィィィィィン…… 乾いた空気に2つの金属同士がぶつかり合う耳障りな音が響く。 私は一向に痛みが襲う気配がないのを不審に思い、目を開けているとそこには───。 黒髪をなびかせた男子生徒が立っており、右手に持ったナイフで私の腕を掴んでいた不良の刀を受け止め、左手に持った扇子でもう1人の刀を受けとめていました。 私には、その男子生徒がナイトにしか見えませんでした。
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