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少しして智也の手がゆるむ
私はその手を押し退けて
立ち上がった
手が震え
全身に力が入らなかった
智也を見ると
その場に立ったまま
動かない
「なんでこんなことしたの…?」
私が静かに喋ると
智也は表情を変えずに口を開いた
「ばーか」
…
「…え」
今までの怖いという感情が吹き飛び
頭の中は怒りで満ち溢れた
ばか…ばかってなんなのさ!!
あんただろばかは
こんなことして!!
私には彼氏がいるんだぞ!!
だけどそんなことは言えなかった
彼氏の友達に対して
そんなことは言えない
「ばかって…なにが?」
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