島左近蘇る

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左近の身体にある、銃弾を霧ノ介は、器用にえぐり出した。 その数三個。 傷口は、夜叉姫の持つ忍特有の傷薬によってふさがれたが、虫の息であることに変わりはなかった。 風の五郎が戻って来た。 関ヶ原は、東軍の勝利に終わり、西軍の諸将は、各々落ち延びたことを告げた。 「落武者狩りが始まるな。」霧ノ介が言った。 「ここは、関ヶ原に近すぎないか?」菊エ門が心配そうに言った。
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