左近目覚める
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「殿様は、未だ目を覚まさぬけど、大丈夫かのぉ」源三が左近の看病をしながら、振り向き霧ノ介に言った。 「傷は大分癒えてきているから、大事ないと思うが、あとは、殿のこの世への執着心だけが頼りだ。」霧ノ介は、腕組みをしたまま源三に答えた。
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