死に神の足音

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地面にブチ当たるところまで幸い覚えていない 飛び降りてすぐ気を失ったようだった 気づいたときには意識が朦朧としていて、隣に住む幼なじみのお父さんが、私を抱きかかえて私の名前を何度も何度も呼んでくれていた 最初に気づいてくれたのは幼なじみのお母さんだった 落ちたときドーンとものすごい音がしたらしい それで外を見たら女が大量の血を流して倒れている おばさんはあまりに怖くなりおじさんに様子を見てきてくれるよう頼んだらしい うちの両親はちょうど留守だった おじさんは救急車が来るまでつぶれた私の顔を必死で血をぬぐい氷で冷やしてくれていたらしい つぶれかたが本当にひどかったので、ものすごく怖いものを見せてしまったにもかかわらず、ずっと側で手当をしてくれていたらしい
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