第1章:忌まわしき記憶~始まり~

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このムシャクシャした怒りは、何処へ向ければいいんだ? 授業中、ずっと西村に対する怒りと、自分自身の弱さに嫌気がさし、一度も黒板を見上げる事なく下を向き考え込んでいた。 気付いた時には、既に一時間目の授業は終わっていた。 突然、小便がしたくなった俺は、トイレに行こうと力無くゆっくりと視線を上げた。しかし、視線の先には予測もしない事態が待ち受けていた。 それは…… 俺の席を囲むように、クラスメートの男女合わせて十数人が囲っている光景だった。
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