第1章:忌まわしき記憶~始まり~

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「神崎、お前よぉ、前から根暗な奴だと思ってたけど、泥棒までしてたんだな。ホント最低なクズ野郎だな!!」 一人口を開いた途端、周りの奴等も同じような事を口にした。 「こんな最低な人と、同じクラスだなんて最悪だよね~」 「神崎って見た目通り危ない奴だったんだな」 俺の席を囲んでいる男も女も揃いも揃って、好き勝手に同じような事を口にしやがる。 次から次へと、浴びせられる言葉に潰されそうになった俺だが、流石に耐えきれなくなり強く反論した。 「俺は、賽銭泥棒なんかやってない!!そんな事するわけがない。全部、西村の嘘だよ!!西村の……」 教室中に俺の激しい怒鳴り声が響き渡った。
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