第1章:忌まわしき記憶~始まり~

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決して、忘れる事の出来ない忌まわしい記憶。大人になった今でも強く脳裏に焼き付いている。 忌まわしいキヲクの連鎖は此処から始まっていく。 ある日の事―― 朝一番のホームルームでいきなり先生に名前を呼ばれた。俺は、何事か分からなかったが先生の言われるままに前へ出た。 前に出るなり、突然凄い剣幕で俺を怒鳴り始めたのだ。 「神崎!!昨日、学校帰りに神社で賽銭箱からお金を盗んだよな!!」 先生の言っている言葉の意味が俺には分からなかった。勿論、そんな泥棒みたいな真似をした覚えなどない。 後部からは、突き刺すような冷たく痛々しい視線を感じた。
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