三章:ウナギ寄りの穴子

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近頃、夜になると両親の話し声が聞こえる。 遠くて内容はわからないが、決まって終わりには母の泣き声が聞こえてくる。 ただ、 「あの子があんな風になるなんて」   それだけはしっかりと聞き取れた。   「ほぅ、妹の事か」   いや、明らかに俺の事だ。 自宅警備員は環境面でこそこの上ない程整っている。 しかし、なにぶん給料がでない。  金か環境か   迷いはするが家族の事を考えると金を取らざるを得なかった。  
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