繋がる想い

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「俺も何かの本で読んだだけなんだけど……」 言いながら弦もコーヒーを一口すする。 「相手の何処が好きかなんて、一言で言えたらそんなのは本当の好きじゃないんだってさ。だから、日向の言う『よくわからない』は正解なんだと思うよ?」 「へー……そーゆー考え方もあるんだ……」 「それに……」 感心したように一人頷く日向の頬に、弦の指が触れた。 瞬間、日向の肩がピクリと揺れる。 「俺にもっと触れて欲しいとか思ってくれてるだけで、もうそれだけで十分だから……」 「待って!」 そう言って唇を求めてくる弦の口元を両手で押さえた日向は、ニコリと笑って聞かれたと同じ質問を弦に返した。
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