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「弦は、私の何処が好きなの?」
「えっ!?」
日向に口元を押さえられ、くぐもってはいるが、明らかに動揺と取れる声が弦の口から溢れた。
一瞬……白い空気が二人の間を吹き抜けたようにも見えたが。
日向が手を離すと、弦は一つ咳払いをし、絞り出すように言った。
「よ、よくわかんないな……」
「何その言い方。何か凄い適当な感じがするし。あ、やっぱり遊び? 人の事こんなに好きにさせといて、それは無いんじゃないですか?」
日向の視線が弦に突き刺さる。
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