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が、頬をつねるつもりで伸ばした弦の指先は、まるで愛おしい物にでも触るように優しく日向に触れていた。
やがてその指は、日向の形の良い柔らかな唇へと移動する。
――限界だ……な――
そこに親指が触れた刹那、弦の中で何かが弾ける音がした。
「こんな所で無防備に寝てるのが悪いんだ……」
日向の耳元でそう囁くと、自らの唇を日向に重ねる弦。
「……ん……っ!?」
重ねた唇を離した瞬間小さく声を発し、ゆっくりと瞼を開いた日向と弦の視線がぶつかり合うが、弦はそんな事お構い無しにもう一度日向に唇を重ねた。
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