序章~空の騎士達~

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『注意、レーダー照射を受けています。注意、レーダー照射を受けています。』              さっきから鳴り止まない警告音              「うるせぇ、ロックされてんのはわかってんだよ」              苛立たしげに機械に対して悪態をつく もちろんそれで音が鳴り止むはずは無い              現在高度は12000フィートを620ノットで飛行中 後ろには敵の最新鋭戦闘機が一機              F-27通称CLOM(クロム) 速度こそ伸びないものの機動性は目を見張るものがある迎撃機(インターセプター)              「機動性では僅かに劣るが速度と腕前なら負けねぇぜ。なんたってエースだからな」              自分に言い聞かせるような言葉を吐くとスティックを思いっきり引く と同時にエアブレーキを軽く当て垂直上昇をする              敵はその動きについていけずオーバーシュートした 「悪いけどもらったよ、Good-By Baby」 言い終えると同時に引き金を押す              20mmの機関砲が火を吹き敵のエンジンめがけて死神の弾が着弾する 相手はエンジン部から発火し右へ左へフラフラすると徐々に地へと堕ちていった              「こちらArkハエは潰した、これより帰還する」 任務完了を告げ基地(Home)へと機首を向ける。すると 「今回も無傷か・・・流石は相棒 こっちも腹いっぱい喰ってきた」              無線に飛び込む声が聞こえた 声の主は雛鷹 領(ひなだか りょう)、俺の相棒でCode Name:REVER 俺等が所属する航空部隊Fates SoRd所属 第285飛行戦隊Elysの2番機              お人好しだが戦闘になると冷酷になるちょっとした二重人格者 空戦での腕前は俺に並ぶぐらい程の持ち主              「あれぐらいの敵で深手を負う様な人に私たちの隊長は務まらないわよ」 戦場には不釣合いなほどの綺麗な声              名は如月 百合(きさらぎ ゆり)、同じくElysの3番機でCode NameはRose 名前と口調から分かると思うが女性パイロットだ いつも冷静沈着でCoolの言葉が合う 戦闘での腕前は空戦はやはり上位に入るほど、何より対地任務は群を抜いている              俺を含む3名で構成された精鋭部隊といったところだ
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