夏の思い出…

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 静かな空間が広がる…沖田が音楽のスイッチを入れる…ジャズが流れだす…かなり昔に聞いた覚えがある曲だった…  「何か悩みがあるから来たんじゃないの?」  突然の沖田の言葉にビックリする九郎…  「え?」  あまりに突然なので言葉が出ない九郎だった…  「新ちゃんの店で脱け殻になってたんでしょ?」  チラリと永倉を見る…微かに笑ったような気がした… 諦めた九郎は事の次第を沖田と永倉に話した…酔いのせいか普段より話してしまっていた…  「そう…あの二人がねぇ…店にもよく二人で来るけど…」  ん?待てよ…ってぇ事は知らんのわ俺だけだったんかい?  「既成事実を作る為の旅行っていうわけね…フフッ…完璧にハメられたわね…」  またもやカウンターに突っ伏す九郎であった…
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