17人が本棚に入れています
本棚に追加
単調な毎日…過ごしてますが…時折びっくりする様なお客様もいらっしゃいます…。
そのお客様は…ご来店された瞬間からかなり目立つお客様でした。
サンタクロースの様なふさふさした白髭に真っ赤な上着…杖をつきながらのご来店でした。姿・形だけでも…かなり目立っていたのですが…驚いたのは次の瞬間でした。レジにいた私の目の前に現れたかと思うと…いきなりその杖でレジカウンターをビシバシ叩きつけ…店中に響き渡る大きな声で「〇〇はあるかね?」
レジで大金を守ってる私がレジを出られるわけもなく…男性従業員がすぐ飛んで来てくれて親切丁寧にご案内する事…20分かかったでしょうか?
いよいよ…会計で私の前に再登場!
…でもやはり普通に登場するわけもなく…幼児用に店内に置いてあった椅子を持って来て…レジから1メートルくらい離れた所にどっかり座り込んでしまいました。
男性従業員が…そのお客様と私の間を飛び交う羽目に…。
私:「〇〇円でございます…。」
客:「先にレシートよこせ!」
私:「お代を頂戴しないとレシートは出ないので…先にお会計よろしいでしょうか?」
客:「つべこべ言わずに先にレシートよこせ!!!」
私…仕方なしに近くのメモ紙に金額を書き込み、渡しました。すると…1万円札をヒラヒラさせながら…今度は「先に釣りをよこせ!」ですと…。
もう…爺ちゃん…ええ加減にせぇよ…はらわた煮えくり返りましたが…笑顔で…「お客様…先にお預かりしないとレジが開かないのでお釣りはお渡し出来ないのですが…。」
「年寄りだと思って舐めやがって…前に1万円札出したのに…5千円だと言い張った店があったんだ!…いいから先に釣りをよこせ!!!」
もう…この爺ちゃん…普通じゃないや…とあきらめ、1万円札預かった事にして…お釣りを先に渡しました。
回りのお客様がやりとり見てるし…足が不自由だから…逃げられる心配もなさそうなので…例外的に対応しました。
幸いお釣りをきっちり確認し、すんなり1万円札は渡してくれたから、やれやれ…。
最後に捨てゼリフを残して…帰って行かれました。
「年寄りには…親切にするもんだ!あっはっは…」
どうか…どうか…2度とご来店されません様に…と心から願ってしまう珍しいお客様でした。
最初のコメントを投稿しよう!