記憶喪失

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その瞬間、みんなの顔がこわばっていくのが分かった。 「…冗談でしょ?」 涙を流して言う女の子。 もう、誰がダレだかわからないよ…。 「私は… 誰?」 そう言ったのと同時に白衣を着た先生が入って来た。 「瀬戸さん。 調子はどうですか?」 …瀬戸さんって誰。 きっと流れ的に私の名前は瀬戸…朔斗? 男みたいな名前だな…。 1人1人私の周りにいる人を見るが、誰も分からない。 「先生… こいつ俺等の事、誰?だって。」 ゆっくりと口を開いた男子。 「…診察を始めるから、みんなは席を外してくれるかな…?。」 そう言うと看護婦がみんなを外へと連れて行った。 個室の部屋に、先生と2人きり、窓からは爽快な青空が見えた。  
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