2488人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は泣くだけ泣いて母が帰って来る前に家に戻り寝ていました。母は帰って来ても僕の部屋には様子も見にこようともしませんでした…
しばらくして兄も帰って来ました。兄は、
「リョウ大丈夫か?まだ痛い?」
と僕を心配してくれました。兄は僕の隣に来て本を読み始めました。僕はなぜか兄が隣にいてくれた事だけで安心しました。兄と話していると母が部屋のドアを開け、
「なんだ、けんちゃん帰って来てたの?ママ気付かなかった…ごめんね!おやつがあるからおいで…こっちで一緒に食べよう!」
と兄を呼んでいました。兄は、
「リョウのおやつある?」
と母に聞くと、
「いちおあるけどリョウは怪我してるから寝てた方がいいんだからいいの!」
と全く興味なさげに言いました。すると兄は、
「リョウだっておやつ食べたいだろうし、僕おやつ取りに行ってリョウと部屋で食べるよ」
と言ってくれました。すると母は、
「リョウのおやつはママが部屋に持ってきてあげるからけんちゃんはテレビの部屋でママと食べよう、リョウはゆっくり休まないといけないんだから邪魔になるでしょ…」
と言いました。僕は、
本当は僕が邪魔なだけなくせに…
僕が1人になればいいと思ってるくせに…
と心の中で少しふてくされたような言い方をしている自分がいました。
それは、兄が一緒に居てくれる事に安心をしていた矢先の事でした…
最初のコメントを投稿しよう!