6187人が本棚に入れています
本棚に追加
5人は仲が良かったため、真奈美が和也を好きだという事は、もちろん皆知っていた。
『嘘でしょ…?皆して…からかわないでよ……』
真奈美の頭が真っ白になる。
(和也が…死んだ?昨日まで普通に学校来てたじゃん…)
『嘘じゃねーよ…』
伸二が呟く。
真奈美に、和也の死をどう説明しようか皆で考えたが、率直に伝える事にした。
『まだ…あたし和也に何も伝えてないよ…?』
真奈美は、伸二の瞳を見つめた。
伸二は、真奈美の瞳を見つめる事が、辛くて出来なかった。
『…チェンメなの?呪いのせいで和也は死んだの?』
真奈美の質問に対し、裕介が力無く頷いた。
真奈美は、声をしゃくりあげながら泣いた。
その声は、静寂な教室中に響き渡った。
(和也を返して…)
悔しくて、真奈美の心は張り裂けそうだった。
―ただ泣く事しか出来ないの…?
そう考えていたら、伸二が口を開いた。
『なぁ…呪いで人が死ぬなんてありえねぇよなぁ!?もし…それが本当なら…俺、マジ許さねぇ…』
伸二に続いて由紀が口を開く。
『あたしも許せない…』
そして真奈美が口を開いた。
『呪い…終わらせよう』
最初のコメントを投稿しよう!