ﾁｪｰﾝ･ﾒｰﾙⅡ

ﾁｪｰﾝﾒｰﾙ

『いや～まじ焦ったぁ～！寝過ごしたから今日絶対草むしりかと思った！』

と､真奈美が言うと隣の席の由紀は机を叩きながら爆笑した｡

しばらくして､担任が教室に入ってくると『１時間目は自習だ｡だからと言って騒ぐんじゃないぞ』と言い残し教室を出た｡

『やったぁ！』
『まじラッキー♪』

教室中が騒ぎ始める｡

ケータイを取り出す者｡
化粧をしだす者｡
とにかくクラス中が自由に過ごしていた｡

『そういえばさぁ～』

由紀が真奈美の隣で足をブラブラさせながら話し出す｡

『自習になった理由あたし知ってんだぁ～』

『へぇ～何？』

真奈美は､ケータイのサイトを見ながら適当に答える｡

『呪いのﾁｪﾝﾒって知ってる？』

呪いのﾁｪｰﾝﾒｰﾙ｡

まわってきた者は確実に死ぬと言われている呪いのﾒｰﾙ｡

それは“噂”として広まり､今では知らない者はいないというぐらい有名な話｡

『知ってるよ？ヤバイやつでしょ～それが何？』

真奈美が軽く答えると､由紀が怪しい笑みを浮かべた｡

『この学校の生徒にもﾁｪﾝﾒがまわってきたらしくて～まわされた子､昨日死んだらしいよ』