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ケータイのサイトを見ていた真奈美が驚いた顔で由紀を見つめる。
『ま…まじ?』
由紀は怪しい笑みを浮かべたまま話す。
『可哀相だよね~。その子の死に方ヤバかったらしいよ~誰だかわかんないくらいに全焼されてて鼻がもぎ取られてたんだってさ』
真奈美が『なんで知ってんの?』と由紀に問うと、由紀は微笑みながら答えた。
『ニュース♪』
なんで笑っていられるのか…。
由紀の考えが理解出来ない真奈美は顔をそらして『ふ~ん』と素っ気なく答えた。
『ありえなくない?全焼だよ全焼!』
楽しそうに話す由紀を尻目に、真奈美は半ばシカトをしていた。
(呪いのチェンメとか、ただの噂か作り話だと思ってたけど…)
真奈美は窓の外の校庭を見つめた。
外からはサワサワ…と、葉の擦れ合う音がする。
こんなに平和な世の中に呪いなんてあるのだろうか―…
真奈美は呪いの存在を信じる事が出来なかった。
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