第ⅩⅩⅡ章【殺して】

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「珠里――――!!!!」 土方は叫び珠里元へ駆け出した。すると刀をさした者はザクッと抜き、その拍子に桜のように血が舞う。サラよりもはやく劉がガクンッと倒れ、地面が赤く染まっていく。 「クッ…………」 よろけた瞬間に誰かに支えられた。 「ひ……じ…か…たさ…ん?」 口から血を流し自分の名を呼ぶ珠里を抱きしめる土方。 「珠里!!……丞!こい!」 スタッと山崎が降りてくる。だが、山崎の手を珠里は拒否する。 「嬢ちゃんなにしてんねん!  はよう!」 山崎が手を伸ばすが、 「いらない。  心臓に刺さってない」 「心臓に刺さってないからって  大丈夫なわけないやろ!!」 馬鹿かと叫びたくなる気持ちを抑える。すると足元で倒れていた劉が刺した人物を睨んだ。 「あ、んた…………」 「あ―あ―。劉、お前はもう少  し使えるかと思ってたよ」 と顔を隠していたいた布を取るとそこには―――…… 「残念」 と笑う 「「鷲崎!!!?」」 佐々木が送り込んだ鷲崎 連であった。 「ッ―――――!」 (チッ) サラは心の中で舌打ちした。 .
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