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先を急ぐようにあたしは自分の家まで走った。
汗が背中をつたうが構わずとにかく走った。風が涼しくてかいた汗が冷える。
自然と涙がこぼれた。ようやくあたしは立ち止まる。
次から次へと頬に涙がつたって涙の筋にまた涙が流れる。
繰り返し…繰り返し涙は流れるけれど喉が熱くて声にもならない。
「…………………っっ!」
日記に書かれたことを思い出す。
《ありがとう、皐。
大好きだ────………》
「祐介!!なんで?!どうして祐介が………どうして……。」
ようやく声になった。
あたしは祐介が死んだことを身体中に感じて抑え切れずその場で泣きじゃくった。
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