1404人が本棚に入れています
本棚に追加
倒れた衝撃で口のなかが切れ、血の味がする。
何よりもぶつけた後頭部が痛くて今にも頭を抱えて痛いと叫びだしそうだ。
こんな状態でもあたしは冷静にいられるのは……
好きだった人を失った悲しみのせいなのか、強いからなのか……
それとも怒り狂う姿を見て冷静になってしまったのか。
当てはまってるようでよくわからないけれど、はっきりわかるのは美咲があたしに対してぶつける憎悪の感情だけはひしひしと感じる。
「あんたのせいよ……!私は苛められてるのになんであんただけ笑ってるの?去年の夏のこと覚えてる?あんただけは絶対許さないって!」
押さえ付けている手にさらに力が入る。
最初のコメントを投稿しよう!