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エイタンとフェイタンも知らない。
まあ…この五人は巻き込みたくないので言わないでおこう。
「でね、アイル君ったら……♪」
笑顔でカイトと会話するカレナ。
そんなカレナは恋する乙女だ。
「カレナ…カイト、居ないと…。
…元気、無かった。」
きゅっと力が籠もるアミラの手に、俺は苦笑しながら再び頭を撫でる。
カレナはぞっこんみたいだな。
俺はニヤリと笑った。
「かぁいとぉぉお♪」
いきなりカイトの背中から飛び付く。
カイトは特に驚いた様子もなく、不思議そうに俺を見る。
カレナはムッとしていた。
「どないしたんや?」
楽しげに飛び付いてきた俺を疑問に思ったのか、心配する表情とは違う顔をしていた。
「何でもない♪」
カレナの表情に満足して離れる。
久しぶりのカレナいじめを堪能した俺は、アミラとベイトを連れてルイス達の元へ向かった。
「ディールー?
人の恋路は邪魔しないの。
馬に蹴られるわよ?」
頬を抓って叱咤される。
俺はムッとした表情で口を尖らせた。
「だって…楽しそうに話すカレナが可愛かったんだもん。」
好きな子をいじめる…とは違うが、それに似た感情だ。
「…ほんと、ディルったら。
次したら怒るからね?」
そうエリシアが言う。
俺は渋々承諾した。
―――ゴーン..ゴーン...
久しぶりに聞いた授業開始の鐘に、俺達は慌ててシューちゃんの元へと向かう。
シューちゃんはそんな俺達に「遅い!!」と叱咤する。
「それでは授業を開始する。
一学年、Sクラス!!
三学年、Sクラス!!
各チームに別れ、ランクチーム事に組み手を開始しろ。」
一学年Sクラス、SSチーム。
俺、カイト、リディア、アイル、カレナ。
三学年Sクラス、SSチーム。
アラミン…知らない人達。
一学年Sクラス、SAチーム。
ベイト、ファルス…顔見知りの人達。
三学年Sクラス、SAチーム。
知らない人達。
一学年Aクラス、ASチーム。
エリシア、ルイス、ロイド、アミラ。
一人足りない。
三学年Sクラス、SBチーム。
一人足りない。
人数構成は丁度いいみたいだ。
しかしアラミン達のチーム、強そうだ。
「よろしくね、アラミン♪」
「お手柔らかにな!!」
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