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「こんの…!!
『エターナル・フォース』!!」
「ちょ…最上級魔術?!!
ずりぃぞディル――――!!!」
普通に逃げては勝ち目が無いので、最上級魔術を唱えてやった。
唱えられた魔術は4つの雷を四方に飛ばしてアラミンを囲うと雷電する。
「ヘッヘッ♪」
悲鳴を上げるアラミンを一度見て、再び走って逃げる。
見事、巻くことが出来た。
「(…どっかでリースが見てる?)」
リースの魔力を感じた。
注意しながら走っていると、どうやら木の上で様子を窺っているみたいだ。
「『我が誘うは闇の門
エル・ブラッド』!!!」
リースの隠れているだろう場所に闇の魔術を放つ。
放たれた魔術は容赦なくリースを襲う。
「甘い甘い♪」
なぜ隠れている場所がバレたのか、木から落ちたリースは首を傾げながら痛みを堪えていた。
俺はまたもやとんずらする。
「(お、リディアとレナードの魔力だ。
ちょっと行ってみよう♪)」
ピンチだったら助けるつもりでリディアの居る場所へと向かう。
案の定、リディアは追い詰められていた。
「(あれは…俺に使ってきた魔術か。)」
リディアの足は土に掴まれて、拘束されていた。
何とか解けないか、と必死に動こうとしているが…動けないようだ。
近付いてくるレナードに不得意な魔術を使うが、レナードはそれを相殺する。
「女の子をイジメるなんて、サイテー☆」
そう言ってピンポイントでリディアの足に絡む土の魔術を破壊する。
突如現れた俺にレナードは驚いてこちらを向いた。
「『我が翔は風の橋…』!!」
その隙を付いて自らに強化魔術を施す。
レナードは慌てて捕まえようとするも、間に合わなかった。
「感謝致します、ディル様…!!」
それだけ言うと早々と立ち去った。
俺はリディアが立ち去るのと同時に、目眩ましの魔術を唱える。
「しまっ……!!?」
一瞬だけだが、それは効果覿面でレナードが再び目を開いた時には俺も立ち去っていた。
「(カレナは、と…何かヤバそうだな。
助けに行…カイトが行ったか。)」
カレナの近くにカイトが向かう。
その魔力を感じて俺は行くのを止めた。
「(これ以上邪魔したら嫌われそうだし。
今回はカイトに任せるか。)」
走る方向をシューちゃんのいる場所へ変えた。
シューちゃんから離れた場所にイリスがいるな…行くか行かないか…。
「男なら、突き進むのみ!!」
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