心と現実

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と、抱きしめてやろうかと手を延ばしたとこでケータイが鳴った。 「はい。」 タイミングよくというかタクからで…… 「今、エレベーターんなかに閉じ込められてるから………無理だな 」 市原に延ばしかけた手を電話の先のタクに悪くて引っ込めると市原から抱きつかれ………た。 「いち…… 俺の声は、市原の口に塞がれた。 電話の向こうのタクは、何やら叫んでる。でも、俺の耳には……いや俺にはもうどうでもよかった。 電話は足元で、タクからの声を鳴らしていたが…… 俺は、市原を抱きしめ直してキスをしていた。
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