心と現実

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自分の気持ちに気付いてしまったからとはいえ、別に何かを変えるつもりはまったくなかった。 この日も雨降りで……カラオケに行く相談をしていた。 「ケンジ、私、決めた。タクに告白する!」 「おっ、おぉ。またいきなりだなぁ」 「だって、そのうち……私以外の人に告白されたりしたら嫌だし……」 「まぁ、確かにな………」 それを聞いていたせいか、いつもはノリノリのカラオケも気が乗らなかった。 「ケンジの番だぞ」 自分の選曲した曲すら気付かないほど、動揺していた。
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