心と現実

3/19
前へ
/39ページ
次へ
とりあえず、歌うだけ歌ってトイレに立とうとして気がついた。 市原とタクがいない………………。 (アイツ………告ることにしたって、言ってたもんな………) 部屋を出て、トイレに向かった。 廊下の角を曲がりかけたとこで、タクの声に足を止めた。 「……俺でいいのか?って、改めて聞くのも…………」 あぁ、そうだった……。 アイツら、相思相愛だったっけ………。 「タクだから………好きんなったんだよ??」 嫌なくらい、❤が飛び交ってそうな空間になっていた。。 「おい、盛り上がってるとこ悪いんだけど、トイレくらい行かせろやい。」 俺の声に気付いて、慌てて2人が離れる。 「ケンジ、聞いて……」 「なんだ?聞かれたらまずい会話でもしてたのか??」 聞いてたというより、聞こえてしまったもんは仕方ないんだが、とりあえずトイレに向かった。 誰もいないのを確認して………わかっていたこととはいえ、落ち込んだ。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加