43才男性

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43才男性

一呼吸おいたら怖気づいてしまいそうだ。覚悟を決めた僕は手早くK・Yの電話番号をプッシュした。   プルル……プルル……   しかし僕のことをよく知りもしないクセに、あんなに目に涙を溜めて。こちらにまで緊張が伝わってくるようだった。   ガチャ   繋がった。えっと、どう切り出そう。受話器の向こうからは荒い息遣いが聞こえてくる。かなり緊張しているようだ。僕の方が年上なんだから、ここは話しやすいムードを作ってあげなきゃ。   「えっと、僕です……」   「こんにちは。いやぁ初めてだなぁボクっ娘。歳はいくつ?」   しまった!! 電話を掛ける時間を指定しなかった以上、本人が出てくるとは限らないじゃないか! きっと父親かお兄さんかなんかが受話器をとったに違いない。しかし随分好意的だな。   「14才です」   「悪い子だなぁ。こんなトコロに掛けてきて。でもお兄さんは中学生が大好きだから、安心して」   咎められた。K・Yには取り次いでくれないということか?
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