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そう思いながら車から降りた私が見たのは、ヨタヨタとおぼつかない足取りで、シッポを振りながら近づいてくるシュンの姿だった。
すぐに駆け寄って、身体を支え、優しく声をかけながら撫でてあげた。
この前帰って来たときは、車の音がしても私が近くに行くまでまったく気が付かなかったのに…
どうして、今日はわかったんだろう。
嬉しい反面、それが逆に私を不安にさせた。
支えた手から伝わってくるのは、ゴツゴツとした骨の感触。
ご飯の皿をみると食べた気配のないドッグフードがきれいに入ったまま。
私はすぐに、途中で買ってきた豆乳を少し温めて、新しく入れ替えたドッグフードにかけてふやかす。
いつもなら食欲のないときでも、これでバクバクと食べていたのに、今日は鼻先に持っていっても食べてはくれなかった。
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