事の発端。

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此処は幻想郷、博麗神社(はくれいじんじゃ)・境内。 「お~い、霊夢。いるか~?」 境内の中程から、本殿に向かって誰かに呼び掛ける少女が一人。 名を霧雨 魔理沙(きりさめ まりさ)と言う。 魔法を使える程度の能力を持つ、普通の魔法使いだ。 「・・・あれ、いないのか? 霊夢ー!」 彼女は、この博麗神社の巫女、博麗 霊夢(はくれい れいむ)を探していた。 一度の呼び掛けで反応がない事を知り、再び試してみるものの、結果は変わらず。 「また何か事件にでも首つっこんでんのかねぇ。よくやるよなぁ、あいつも」 その事件とは、幻想郷中が紅い霧に包まれたり春が無くなったり夜が明けなかったりと色々あるのだが、ここでは割愛しておこう。 いつもは自らも積極的に(主に思いつきで)首を突っ込んでいく魔理沙であったが、今日はそうではなかった。 ふと、 『くぅ~』 と、何か小動物が小さく鳴いたような音がした。 つまり、今日魔理沙が神社に立ち寄った理由。それは・・・ 「霊夢に何か昼飯作ってもらおうと思ってたんだが・・・。・・・う~む、お腹空いたぜ」 というわけなのであった。
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