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……私は、ある日突然恋をした。
紫乃(しの)
『文紀。今日さ、部活終わったら彼と帰るから!よろしく。』
藍子(あいこ)
『ごめん!文紀!
私も今日予定入ってるんだよ!本当ごめん!』
文紀(みのり)
『いいよ。別に気にしないで。
ひとりで帰るから。』
私達三人は、同じ団地に住んでいる幼なじみ。
紫乃ちゃんは、同級生なのに
私にとってお姉ちゃんみたいな存在だよ。
美術部所属で、生徒会の副会長もしている凄い人なんだ。
藍子は、昔から凄く気の合う悪友。
軽音部の名ばかりの部長なんだ。
自由で気まぐれ…なのにみんなの人気者。
私、文紀は万年補欠のバスケ部員。
そして何より中途半端人間なのだ。
紫乃ちゃんみたく優等生もなれず、
かと言って、藍子のように自由きままにマイペースも貫けない。
ちょっと声が大きくて
目立つだけ……。
私と藍子はよく似ている。
でも、私には…華がない。
しかも、小心者でついつい人の顔色ばかり気にしてしまうんだ。
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