突然の出会い

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桜も散りかけた季節。 肌寒い季節も去って暖かい日差しが差し込む。 そう、今日は始業式。 「僕は、2組か」 僕は学校の校門前に張ってあるクラス替えの紙を見ていた。 僕の名前は『六合村 九十九(クニムラ ツクモ)』、今日から高校2年生だ。 周りを見ていると、友達と同じクラスになってバカ騒ぎしている男子や、好きな人と同じクラスになれなくてため息をついてる女子など様々な理由で騒いでいた。 「え~と、僕のクラスはっと」 僕も知ってる人がいるかどうか探す。 「一緒のクラスだな」 突然、背後から単調な声が響いた。 スラッとした背丈、どんな色も取り込めそうな黒髪、無表情の顔とクールさを際だたせるメガネの青年がいた。 彼は『朝宮 奏(カナデ)』。 小学校からの腐れ縁でいつも何を話しても、二行以上の答えが返ってきた事がない。 でも、根は優しい良い親友だ。
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