捨て子っすか!?

11/20

52人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
ガチャン 女の子にドアを開けてもらい、リビングでおろした 「今日からここがお前んちだからな。 自由に使え」 無言でキョロキョロ見回す女の子 なにかをさがしてるのか? と思ってたらオレの袖を引っ張ってくる 背…低いなぁ 「あんた、名前はなんて言うの?」 上から口調すか… 「御島 周助だよ。 お前は?」 「名前?ないよ」 寂しそうにうつむく女の子 「なんで…名前ないの?」 聞いてみたら、さらに暗い顔をする 今にも泣きそうな顔だ 「お母さんもお父さんも、私に名前つけてくれなかったから」 …オレは昔から、親を失い、不幸せな人生だと思ってた 確かに不幸せな人生かもしれない だが、だとしたらこの子の人生はなんなんだ? 名前もなく、愛を感じないままここまで育って、捨てられる オレの人生が不幸せならこの子の人生は絶望か? 地獄か? この子は… どんな気持ちで生きてきたんだ… どんな気持ちで… うぅ… 考えただけで涙が出る… 「な…なんで泣くんだ!? 私、なんかしたか!?」 女の子は、 しゃがんで泣き出したオレを、オロオロしながらも頭を撫でたり、背中をさすったりしてくれてる
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加