にこるさま.<山崎夢>

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  「16-16」     どうしよう… なかなか決着がつかない   優勝という二文字を 目前として お互い譲ろうとしない   今 2対2で 最後の最後 これに勝てば 優勝できる   5セット目     「がんばれ!!」   「山崎ーっ!!」     誰もが必死 笑ってる人なんて 誰一人いない   がんばって…!! 退くん!!   試合開始から 一時間がたとうとしている   退くん 相当疲れてるんだろうな… 大丈夫かな? 大丈夫じゃないよね…     「17対16」     やった!! 退くんが先に とった!!   あと1点…!!     「…がんばって…退くん…」     シャトルが 目にもとまらぬ速さで ネットをはさみ 往き来する   あっ ギリギリのライン!! 届いてっ!!     「退ーっ!!!」     胸の前で 手をくみながら 無我夢中で 叫ぶ   お願い… 神様!!     「…ゲームセット!!山崎!!」   「…よっしゃああ!!」   「勝ったあぁぁ!!」     ウソ… ホント? 夢じゃないよね…?   でも みんな喜んでるよね?   夢じゃない…!?     「やったぞ!!マネージャー!!」   「何シケた顔してんだよ!!喜べよマネージャー!!」   「…うん!!」     やったんだ… 勝ったんだ!!   やばい 泣きそうだよおおぉぉ!!;   あたしは コートで寝ころんでる 退くんのとこに行って 手を持った     「やったね!!退くん…!!」           .
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