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私がまだ7歳の時に第一次覇竜進行が起こった。それは突如として現れ全てをなぎ倒し吹き飛ばして去って行った。
立ち向かったハンター達がことごとくやられ数十人以上が死んだとも聞いた。
後でそれを撃退させたのは有名なハンター4人だと聞いた。帰って来たのは1人だけだったということも。
「うっ、ううん…うわっ!と、お父さん」
父が自分を守ってくれたのが分かった。隙間があったので這い出ると、昨日まであった筈の自分の村が無くなっていた。
家の中を見ると母は弟達をかばっていたが幾つもの木材が背中に刺さりみんな死んでいた。
「お父さん、お母さん、シリア、クノール、嘘でしょう?みんな、うわぁぁぁぁ」
いつもなら賑わっているはずの村の通りをふらふらとよろめいて歩いていた。
村の出口にさしかかったところでばたりと倒れた。
「お腹減った…歩けない」
ふと雨が止んだ、不思議に思い頭だけ動かして前を見ると白く輝く人らしき物体が向かってくるのが見えた。
「天使様かな?私もみんなのところに…行ける?かな…」
もう頭を上げる事も出来なくなり目を閉じた。
「生きているか?まだ温かい、大丈夫だな」
かすかにそんな声を聞いたような気がした。
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