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「あのー誰か~」
返答無し。
「新手のプレイですか?笑えないって!」
ドンドンと、今度は横の板を叩きながら言ってみても、悲しかな、返答無し。
いやまて…
「話し声が聞こえる」
それは確かにボソボソとはしていたが、かすかに私の耳には届いていた。
とっさに耳を板に押しつけて、息をするのにも遠慮し、聞き耳を立てる。
「…どうやら、起きたようだな」
「あぁ、薬の効能が切れたようだ」
「早くやっちまおうぜ」
…
……
………
のわぁあああああああ!!
何だ何だ何だ!?
何 だ こ の 会 話 は
落ち着け私、落ち着くんだ。
こんな狭い場所で、危うく転げ回る所だったが、全力で堪えることができた。
よし、情報を整理してみようじゃないか。
私は起きたら、予想するに江○ちゃんも真っ青なくらいの閉鎖空間に閉じこめられていた。
そしてさっきの会話、声からして野太い男の声なんだが、それから推測するに、私は薬で眠らされていたらしい。
………拉致?
まさかね!!
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