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予想した底の感触は無く、それどころかまだ私の手首は引っ張られたままというカオスな状態が続いていた。
目を開き、確かめるべきなのか。
はたまたサーフィンの如く流れに乗ってみるべきなのか。
私は結局前者を優先した。
「あでぇッ!!」
「ぐはッ!?」
最初に目に飛び込んだのは金だ。
そのまま綺麗にその金に突っ込んだ。
「アタ、アイタタタタ」
おもきしデコぶつけたぞ、デコ、将来禿げたらどうしてくれんだと、患部に手をやる私。
触れたのは細く柔らかい毛髪で、あ、大丈夫だなんてね
「おいテメー」
あ、コレ私じゃないから私こんな口悪くない…って…
「は?」
「いつまで乗ってるんだ、重いぞコラ」
「…は?」
「聞いてんのか!?」
パチっと瞼を開けば、また金だ。
ってこれ人毛!?
「ウギャァアアアアアアアアア!!!!お化けェエエエエエ!!!!」
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