第十七章:明かされる真実の名・戻らない現実

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『………………碧…』 『はい…』 マリアは稔麿が眠った後、静かに碧に視線を向けた 『……次にあそこへ行く時は…"私"も行くわ』 『!?……嫌…、しかし…』 場所は聞かずともわかった だが、マリアは稔麿様の恋人…?……のはず…… そんなお方を危険な目に合わせるわけには…… 『大丈夫よ…』 自らの心を見透かすかのようなマリアの言葉に顔を上げると、マリアが優しく…それでいてしっかりと微笑んでいた…… 『…………マリア様…』 『ね、お願い……』 なぜか有無を言わせないその言葉に、碧は仕方なく頷いた 『……………………』 本当は起きていた稔麿は、マリアの言葉に眉を寄せ、不機嫌そうに寝返りをうった… 【マリア様……】 (…"真実の名"を明かすのは家族のみ………なのに………) 貴方は…、それほどまでにあの男を信頼しておられるのですか……? 神威は一人、悲しそうに瞳を揺らした …--まるで、これから起こる事を予感するかのように-----……… .........
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