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『………………碧…』
『はい…』
マリアは稔麿が眠った後、静かに碧に視線を向けた
『……次にあそこへ行く時は…"私"も行くわ』
『!?……嫌…、しかし…』
場所は聞かずともわかった
だが、マリアは稔麿様の恋人…?……のはず……
そんなお方を危険な目に合わせるわけには……
『大丈夫よ…』
自らの心を見透かすかのようなマリアの言葉に顔を上げると、マリアが優しく…それでいてしっかりと微笑んでいた……
『…………マリア様…』
『ね、お願い……』
なぜか有無を言わせないその言葉に、碧は仕方なく頷いた
『……………………』
本当は起きていた稔麿は、マリアの言葉に眉を寄せ、不機嫌そうに寝返りをうった…
【マリア様……】
(…"真実の名"を明かすのは家族のみ………なのに………)
貴方は…、それほどまでにあの男を信頼しておられるのですか……?
神威は一人、悲しそうに瞳を揺らした
…--まるで、これから起こる事を予感するかのように-----………
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