第十七章:明かされる真実の名・戻らない現実

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ガンッ…… 『…………………』 (荒れてるな……総司のやつ……) 土方は道場で隊士達に稽古……嫌もとい"しごき"をしている沖田を見て、溜め息をついた "あの夜" 消えてしまった少女に思いを寄せて---…… (………結局、全ては話さなかった………) 総司に問い詰められた時、俺自身混乱していた 『…………………甘いな………』 心のどこかで、自分は"特別"だという驕りがあったのかもしれない---…… 真っ白な髪と眼……まるで…、天女様みてえだった…… (………一体……何処へ…………蘭……) お前がいなくなってから、屯所ん中は葬式みてぇに沈んじまってやがる…… (………いつの間にか"お前"は………) こんなにも…、大きな存在になっていた…… 土方は悔しげに呟くと、サワサワと揺れる木々を吹き抜ける風に髪を揺らした 失った代償は… あまりにも大きすぎた-----………… ......
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