第一章:少年との約束・代わりばえの無い日常

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『もうすこし君が成長したら.僕の元へ来てくれるかい-----・・・?』 『うん!蘭.約束.守るよ!』 『ありがとう蘭....僕.....待ってるから-------・・・・・・・・』 ぱちッ...... 蘭『また....このユメ.......』 幼い時から.誕生日の夜に必ず見る夢----・・・・・ 私はその夢の中で.少年と『約束』をしている...... 不思議な事に.己も、相手の少年も、毎年夢の中でも成長しているのだ..... 【運命の相手】----・・・・・ いや...私はそうゆうのを信じるタチではない...... 蘭は起き上がり、就寝ようの浴衣をするりと脱ぎ捨てると、学校の制服に着替え始めた シュル..... 襟元を揃えている途中.それとなしに鏡に眼をやった そこに映っているのは、無表情な私------・・・・・ 蘭が己の耳に髪をかけると、キラリと光る赤いピアスが輝いた 蘭『.........赤.....』 赤は好きだ..... 赤は....."血"の色....... 蘭は思い直すように溜め息一つつくと.その長く美しい漆黒の髪を下ろした こんな事を考えているような私が、【運命の相手】とやらに興味を示すはずはない.... でも.... 蘭『....逢って....みたい....』 毎年夢の中でしか出会えない少年....... 何においても満足しない、興味を持てない私が、唯一知りたいと思った少年----・・・・ 蘭は静かに眼をふせ.ゆっくりと顔を上げた ....鏡に映っているのは、ほほ笑んでいる少女----・・・・ コンコンッ 蘭『良くてよ....』 蘭が返事をすると、待ち構えていたかのように.メイドやら執事やらがずらりと入って来た 『おはようございます。蘭様』 蘭『えぇ。おはよぅ』 蘭はにこやかに答えると、大広間へ向かうべく、歩み出した 蘭『...........』 また.一日が始まる..... なんの代わりばえもしない、退屈な日々....... 私の居場所は、ここには.ない...... 君に....会いたい-----・・・・・
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