非日常的な生活は突然に………

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龍太郎は、彼にとてもお世話になった。 仕事で忙しい両親の替わりに、学校の行事に出てくれたりもした。 彼は龍太郎をとても可愛がってくれた。 まるで、自分の子供の様に……。 龍太郎は、小学四年生の頃に事故にあった。 車の前方不注意のせいで、きっちりと手を挙げて渡っていた龍太郎にぶつかった。 背中に背負っていたランドセルのおかげで、幸いにも命に関わるような怪我もなく、擦り傷が少し出来た程度の怪我だった。 念のため、救急車に乗って近くの病院に向かった。 その知らせを聞いたジャンボおじさんは、両親より速く龍太郎の所へ向かい、怪我をした龍太郎を優しく抱きしめ、よかった無事でよかった……、といって涙を流してくれた。 龍太郎は、その涙に確かな温もりを感じていた。
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