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ジャンボおじさんは、龍太郎に限りない愛情を注いでくれた。
そんなジャンボおじさんが亡くなった。
ジャンボおじさんは、一年中を半袖で過ごしているような、とても健康的な体をしている。
そんな彼が病気だというのは、有り得ないだろう。
「本当に、本当に亡くなったの?」
「ああ、火事で子供が取り残されていたのを助けに向かい、燃え盛る炎の犠牲になった。子供は彼が体を張って守り抜いた。彼らしい、立派な最後だったらしい……」
そうか、ジャンボおじさんはやっぱり凄い人だったんだな……。
龍太郎が、そんな事を考えていると、父が話を続けた。
「彼は、実は孤児院育ちでな。親戚がいない……。そして、奥さんは十年も前に病気で亡くなっている」
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