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長々と握手をした後、香奈は真珠の後ろに隠れるようにしている瑠璃に対して、手を差し出した。
「香奈です。よろしくね」
「……瑠璃です。……よろしくお願いします」
瑠璃は、恥ずかしそうに下を向き、差し出された手をしっかり握った。
「それじゃ、帰ろうか!」
香奈がそう言うと、みんな一斉に頷き、帰路についた。
「ちょ、ちょっと~。俺は~!お願いします。話を……聞いて~!!」
龍太郎達が郁馬を無視して楽しく話しをしながら帰ろうとすると、泣きながらうるさく叫んできた。
近所迷惑だ。
「え~と。どなたですか?俺の知り合いには、近所迷惑な人なんていませんけど」
「またまた~!龍太郎も冗談が好きだね!!何?思春期?」
「…………」
「ごめん!変なこと言ってごめん!!だから無視しないで~」
郁馬の言葉にイラッときた龍太郎は、無視して帰ろうとしたら、郁馬が泣きながら謝ってきた。
「許す。その代わりお前奴隷」
けっこう鬼畜な龍太郎だった。
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