小説を読むと、学力が少し上がる……らしい

20/28
前へ
/105ページ
次へ
長々と握手をした後、香奈は真珠の後ろに隠れるようにしている瑠璃に対して、手を差し出した。 「香奈です。よろしくね」 「……瑠璃です。……よろしくお願いします」 瑠璃は、恥ずかしそうに下を向き、差し出された手をしっかり握った。 「それじゃ、帰ろうか!」 香奈がそう言うと、みんな一斉に頷き、帰路についた。 「ちょ、ちょっと~。俺は~!お願いします。話を……聞いて~!!」 龍太郎達が郁馬を無視して楽しく話しをしながら帰ろうとすると、泣きながらうるさく叫んできた。 近所迷惑だ。 「え~と。どなたですか?俺の知り合いには、近所迷惑な人なんていませんけど」 「またまた~!龍太郎も冗談が好きだね!!何?思春期?」 「…………」 「ごめん!変なこと言ってごめん!!だから無視しないで~」 郁馬の言葉にイラッときた龍太郎は、無視して帰ろうとしたら、郁馬が泣きながら謝ってきた。 「許す。その代わりお前奴隷」 けっこう鬼畜な龍太郎だった。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2115人が本棚に入れています
本棚に追加