小説を読むと、学力が少し上がる……らしい

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「なんか、噂ではすみれちゃん、近々芸能界を引退だか、長期休養だかするらしいよ」 龍太郎が、ポツリと言った言葉に、すみれちゃん信者である真珠が食い付いた。 「龍太郎さん!!それは、どういうことですか!?一字一句逃さず、完璧に理解出来るように説明して下さい!!」 「い、いや……なんか、最近のすみれちゃんの人気が高すぎて、仕事の量が多過ぎるから、すみれちゃんがちょっと体調崩しちゃったんだって。だから、療養のために、引退だか、休養だかするらしいよ」 鬼気迫る勢いの真珠の迫力に押され、龍太郎は多少ひびりながら教えた。 「……ぐすっ」 龍太郎の話を聞いた真珠は、一瞬で部屋の隅に移動して、体育座りで右手でフローリングにのの字を書きまくった。 すみれがテレビに出ないのが、よほどのショックだったようだ。 「……」 「……」 「……ぐすっ」 空気がKONISHI○Iより重苦しく、龍太郎も瑠璃も真珠に話し掛けられずにいた。
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