出会い

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一つ多くなっているってことは、この机はこのクラスのものじゃなくて……。 てことは僕が殴ったこいつは無罪?! 「――悪いっ!ほんとにごめん!」 「おあいこだっていったろ?」 そう爽やかに笑って僕の頬を指した。 そうだった。 このクラスにはこんな陰険な奴はいない。 「大樹、今日はもう帰ろう?」 勝手に一人で和やかになっていると美砂が急かしてきた。 「え、あぁ、うん。でも……この机、実際は誰の……?」 「「知らない」」 皆が一斉に言った。 寒気がするような冷めた声に違和感が浮き出たけれど 「大樹、帰ろう」 美砂と一緒に帰ることにした。
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