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次の朝美砂が珍しく寝坊して遅刻することになった。
もう今日は休もうと言ったら
『今日行かないとずっと行けなくなるから……それに私は大樹を信じてる』
………?
その時の美砂の思い詰めた表情が妙に綺麗で吸い込まれそうだった。
「おはよー」
休み時間を見計らって教室に入ると何だか空気が重かった。
なにかに脅えているような、そんな雰囲気が教室全体に広がっていた。
美砂の後ろにはまだあの机があって、でも今度はちゃんとそこに誰かが座っていた。
背筋を伸ばして前を見る女の子がちょこんとあの机に座っていた。
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