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そして父と僕等も死別してしまった。
その父の死で僕等は二人ぼっちになってしまったのだ。
死因は父の母への愛。
今までこっちに居たのは僕等への愛、だと信じたい。
死んだ父の残した物は少しの遺産と長い遺書。
古いけれど一軒家を買ったからそこから高校へ通ってくれ、と受験の済んだ僕等に書き残していた父に激しい脱力感を覚えた。
その家の建つ場所が、すでに制服を誂えた高校にどうやったって通えそうな距離ではなかったから。
それから急いでそれの近くの高校に事情を話しなんとか受験させてもらった。
だけど僕たちはもともとよりかなりランク下の高校に入学することになり、何だか凄く損した気分になった。
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