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それ以来、彼女(ミキ)とはご飯を食べに行ったり 酒を呑みに行ったりしてそれなりに楽しかった。きちんとしていて明るい子。2つ年下の彼女は真面目を絵に描いたような女の子だった。そんなミキが気になっていたけれど 何か物足りない様な気がしていた。
ある日仕事が終わって家に帰りテレビを見ていると、ミキから電話があった。
ミキ 「こんばんは。何してるの?」
俺 「何も… テレビを見てただけ… 退屈だなって思いながら。 ミキは?」
ミキ 「私、今から先輩の働いてるスナックに行くんだけど 一緒に行く?」
俺 「ヘェー ミキにスナックで働いてる先輩がいるとは 初めて聞いたよ。いいよ。付き合うよ。」
ミキ 「うん。そしたら7時に迎えに来てくれる?」
俺 「わかった。着いたらワンコするよ。」
スナックか… まっ 暇潰しに丁度いいや。
ミキを車に乗せてから40分くらい走っただろうか?
ミキ「ここだよ。」 え? ここ? そんな言葉がつい、出てしまいそうな そんな貸し店舗の店だった。
ミキ 「こんばんは。先輩お久し振りです。今日はもう1人お客様を連れてきました。!」
後から店に入った俺は、カウンターの中で グラスを拭きながら、「いらっしゃい」 一言言ってから ニコッと笑った女の人の笑顔に
「ウッ」 俺は 一目惚れしてしまった。
その女こそ 後に 波乱に満ちた運命を辿ることになる女だった。
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